093 サビイロネコ ( P.rubiginosus )

日時： 2012/10/28 15:48

名前： ****

ネコ科世界最小種のひとつ。（クロアシネコ(F.nigripes)と同程度）
頭胴長35-48cm。肩高20-25cm。尾長15-25cm。体重♂約1.5kg、♀約1.0kg。
毛皮の色は灰色で背中と脇腹にサビ色の斑紋がある。
四肢の裏側と腹部は白色で大きな黒い斑紋がある。
目の周りは白色。
頭には4本のサビ色の縦縞模様。
前足にも数本の縞模様が入る。
耳は大きな三角形で先端は丸みを帯び、背面は黒色で虎耳状斑（白い斑点）がある。
尾は体色よりも色が濃く、斑紋縞模様は無い。
色彩は灰色みの茶色・琥珀色。
瞳孔は縦長。
スリランカの固体には斑紋模様がほとんど無い。

スリランカでは、熱帯雨林に棲息している。
インドでは、熱帯広葉樹林や乾燥した草原に棲息している。
スリランカにはいない近縁のベンガルヤマネコとの競合を避けるためと考えられている。

樹上生活をする夜行性で、ネズミ・鳥・トカゲなどを主食とする。
人に馴れやすくペットとして人気がある。
食料として狩猟する地域もある。

妊娠期間65-70日で一度に2-3匹の子供を生む。
飼育下では12年の飼育記録があるが、野生での繁殖習性・寿命などは良く分かっていない。

イエネコの半分ほどの世界一小さな体と俊敏な動作から「ネコ科のハチドリ」と言われている。
英名の「Rusty-spotted Cat」は、「錆色の斑紋模様の猫」と言う意味です。

科:ネコ科 Felidae
属:ベンガルヤマネコ属 Prionailurus
種:サビイロネコ P. rubiginosus

学名：Prionailurus rubiginosus
シノニム：Felis rubiginosus, Prionailurus rubiginosa
英名：Rusty-spotted Cat
日本名：サビイロネコ（錆色猫）

亜種
・Prionailurus rubiginosus kolandivinus　スリランカ南部ティサマハラマの乾燥地
・Prionailurus rubiginosus phillipsi　スリランカの森
・Prionailurus rubiginosus rubiginosa　インド南部の森や川沿いの土地

保全状況評価：VU（危急）

分類：ベンガルヤマネコ属　+ マヌルネコ
　　　　├─ベンガルヤマネコ属( Prionailurus ) = Asian Leopard Cat lineage
　　　　│　├─────サビイロネコ ( Prionailurus rubiginosus = Prionailurus rubiginosa )
　　　　│　└─┐
　　　　│　　　├───スナドリネコ ( Prionailurus viverrinus = Prionailurus viverrina ) (※「059 スナドリネコ（P. Viverrinus）」参照)
　　　　│　　　└─┐
　　　　│　　　　　├─ベンガルヤマネコ ( Prionailurus bengalensis )(※1)
　　　　│　　　　　└─マレーヤマネコ ( Prionailurus planiceps = Ictailurus planiceps )(※「092 マレーヤマネコ（Prionailurus planiceps）」参照)
　　　　└─マヌルネコ属 ( Otocolobus )
　　　　　　└───マヌルネコ ( Otocolobus manul )(※「091 マヌルネコ（Otocolobus manul）」参照)

※1:「089 ベンガルヤマネコ（P. bengalensis）」「090 アムールヤマネコ（P.b.euptailurus）」「009 イリオモテヤマネコ（iriomotensis）」「010 ツシマヤマネコ（P.b.euptilurus）参照

【参考画像】http://ryoquest.sakura.ne.jp/town/laboratory/gallery/0930.html（野良猫総合研究所 Gallery）