090 アムールヤマネコ（P.b.euptailurus）

日時： 2012/09/22 06:36

名前： ****

アムールヤマネコは、東南アジアに広く分布するベンガルヤマネコ（※「089 ベンガルヤマネコ（P. bengalensis）」参照）の亜種でアジア中央〜ロシアにかけて棲息します。
日本のツシマヤマネコ（※「010 ツシマヤマネコ（P.b.euptilurus）」参照）は、アムールヤマネコの地域個体群、または、変種と考えられています。
東南アジア地域に生息するベンガルヤマネコとアジア中央〜ロシアに棲息するアムールヤマネコの相違点は、
・アムールヤマネコの方が体が少し大きい
・アムールヤマネコの方が毛色が褐色がかった物が多い
（ベンガルヤマネコの方が鮮やかな黄色系が多い）
・寒冷地に行くほど毛足が長い
などです。
頭胴長約60cm、尾長約40cm、肩高約40cm、体重約3-7kg。
（東南アジアのベンガルヤマネコは、頭胴長約45cm、尾長約20cm。)
川などの水辺の近い森林などに棲息する。
3000m級の高地で目撃されることがある。
木登りが得意で、泳ぎも上手い。
ツシマヤマネコなど南方種は頻繁に水に入るが、ロシア生息種などは余り水に入らない。
夜行性で通常は夕方から朝方に掛けて行動する。
昼は、木の洞や岩の間などに身を潜めている。
哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、昆虫などを主食とする。
（体の特徴については、「089 ベンガルヤマネコ（P. bengalensis）」を参照して下さい。）


科:ネコ科 Felidae
属:ベンガルヤマネコ属 Prionailurus
種:ベンガルヤマネコ P. bengalensis
亜種：アムールヤマネコ P. b. euptailurus

学名：Prionailurus bengalensis euptailurus
シノニム：Felis euptilura, Felis bengalensis euptilura, Prionailurus bengalensis manchurica（マンシュウヤマネコ）
英名：Amur cat, Leopard cat
日本名：アムールヤマネコ（ベンガルヤマネコ・マンシュウヤマネコ・チョウセンヤマネコ・ツシマヤマネコ）

保全状況評価：LC（軽度懸念）

分類：ベンガルヤマネコ属　+ マヌルネコ
　　　　├─ベンガルヤマネコ属( Prionailurus ) = Asian Leopard Cat lineage
　　　　│　├─────サビイロネコ ( Prionailurus rubiginosus = Prionailurus rubiginosa )
　　　　│　└─┐
　　　　│　　　├───スナドリネコ ( Prionailurus viverrinus = Prionailurus viverrina ) (※「059 スナドリネコ（P. Viverrinus）」参照)
　　　　│　　　└─┐
　　　　│　　　　　├─ベンガルヤマネコ ( Prionailurus bengalensis ) (※「089 ベンガルヤマネコ（P. bengalensis）」参照)
　　　　│　　　　　└─マレーヤマネコ ( Prionailurus planiceps = Ictailurus planiceps )
　　　　└─マヌルネコ属 ( Otocolobus )
　　　　　　└───マヌルネコ ( Otocolobus manul )

【亜種】
・Prionailurus bengalensis bengalensis ベンガルヤマネコ（Leopard Cat）： インド・バングラデシュ・東南アジア島嶼部以外・雲南省（※「089 ベンガルヤマネコ（P. bengalensis）」参照）
・Prionailurus bengalensis euptailurus　アムールヤマネコ（Amur cat, Leopard Cat） ： 中華人民共和国北東部、朝鮮半島、ロシア南東部
【変種】・Prionailurus bengalensis euptilurus　ツシマヤマネコ（Tsushima Leopard Cat, Leopard Cat） ： 日本（対馬）(※「010 ツシマヤマネコ（P.b.euptilurus）」参照)
・Prionailurus bengalensis iriomotensis　イリオモテヤマネコ（Iriomote cat） ： 日本（西表島）(※「009 イリオモテヤマネコ（iriomotensis）」参照)