089 ベンガルヤマネコ（P. bengalensis）

日時： 2012/09/03 03:07

名前： ****

科:ネコ科 Felidae
属:ベンガルヤマネコ属 Prionailurus
種:ベンガルヤマネコ P. bengalensis

学名：Prionailurus bengalensis
シノニム：Felis bengalensis
英名：Leopard cat, Bengal cat
日本名：ベンガルヤマネコ

保全状況評価：LC（軽度懸念）

分類：ベンガルヤマネコ属　+ マヌルネコ
　　　　├─ベンガルヤマネコ属( Prionailurus ) = Asian Leopard Cat lineage
　　　　│　├─────サビイロネコ ( Prionailurus rubiginosus = Prionailurus rubiginosa )
　　　　│　└─┐
　　　　│　　　├───スナドリネコ ( Prionailurus viverrinus = Prionailurus viverrina ) (※「059 スナドリネコ（P. Viverrinus）」参照)
　　　　│　　　└─┐
　　　　│　　　　　├─ベンガルヤマネコ ( Prionailurus bengalensis )
　　　　│　　　　　└─マレーヤマネコ ( Prionailurus planiceps = Ictailurus planiceps )
　　　　└─マヌルネコ属 ( Otocolobus )
　　　　　　└───マヌルネコ ( Otocolobus manul )

【亜種】
・Prionailurus bengalensis bengalensis ベンガルヤマネコ（Leopard Cat）： インド・バングラデシュ・東南アジア島嶼部以外・雲南省
・Prionailurus bengalensis euptailurus　アムールヤマネコ（Amur cat, Leopard Cat） ： 中華人民共和国北東部、朝鮮半島、ロシア南東部
【変種】・Prionailurus bengalensis euptilurus　ツシマヤマネコ（Tsushima Leopard Cat, Leopard Cat） ： 日本（対馬）(※「010 ツシマヤマネコ（P.b.euptilurus）」参照)
・Prionailurus bengalensis iriomotensis　イリオモテヤマネコ（Iriomote cat） ： 日本（西表島）(※「009 イリオモテヤマネコ（iriomotensis）」参照)

東南アジアなど南方のの固体を「ベンガルヤマネコ」と言い、アジア中央〜ロシアに掛けて生息するものを「アムールヤマネコ」と区別する事がある。
日本に生息する「イリオモテヤマネコ」はベンガルヤマネコの亜種で、「ツシマヤマネコ」はベンガルヤマネコの亜種アムールヤマネコの変種（地域個体群）です。

体長は50-80cmほどで、尾長20-45cmほど。
体重は3-7kgほど。
額から首に掛けて4-5本の縞模様（黒線）がある。
頬にも目尻から後方に向け1本とその下に1本の縞模様（黒線）が有る。
耳は丸く、背面は黒色で白い斑紋（虎耳状斑）がある。
体毛は灰褐色に斑点模様がある。
東南アジアの個体群は小型で体毛は短く黄色に暗褐色の斑紋となる。
アムールヤマネコに分類される固体は大型で体毛が長く灰褐色に暗褐色の斑紋となる。
斑紋は前後に向けて縦に並んでいる。
尾の長さは体長の半分程度で、斑紋は先に行くにつれリング状になっている。
目の内側（鼻側）から額に掛けてと下部に白い縁取りがある。
目の上部の縁取りも白いが内側と下部に比べやや体色に近い。
イエネコと比べ、足がやや長くすらっとした印象を受ける。
胸部及び前足に斑紋の様な横線がある。

棲息地域は、森林や熱帯雨林の広がる低地や山地で乾燥地帯には棲息しない。
3,000m級の高地で目撃された例もある。
夜行性で通常は夕方から朝方に掛けて行動する。
昼は、木の洞や岩の間などに身を潜めている。
哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、昆虫などを主食とする。
木登りは得意でよく登る。
泳ぎも得意で水に入る事を嫌う事は無い。