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078 フォスターの法則(島嶼化)

日時: 2012/04/07 08:43
名前: ****

「外部から閉ざされた島などの地域では、小型の動物は大型化し大型の動物は矮小化する」

「フォスターの法則」とは、提唱した動物学者の名前をとって呼ばれる名称ですが、
一般的に「島の法則(Island Rule)」や「島嶼化(とうしょか)」と呼ばれています。
それは、フォスターが発表した以上に「島嶼化にはさまざまな内容がある」からです。
日本語として覚える場合は、「島嶼化」と覚える方が良いかも知れません。

1964年、J・ブリストル・フォスターがネイチャー誌で「島嶼における哺乳動物の進化(The evolution of mammals on islands)」を発表。
1978年、エドワード・オズボーン・ウィルソン達が「島嶼生物学の法則(The Theory of Island Biogeography)」を発表。

島に生息する哺乳類では、近い大陸に住む近縁種と比べて、
・ネズミは巨大化
・食肉類では矮小化
・偶蹄類では矮小化
が、起こりやすい。
島環境では、大型動物にとっては餌が少なく、小型固体の方が生存に有利になる。
小形動物にとっては、天敵からの捕食圧が少なく、大型個体の方が生存に有利になる。

「鳥のように空を自由に飛びたい」と考えた事のある人は多いと思います。
鳥が空を飛ぶのは、捕食者から逃れる事が重要な要因です。
飛ぶためには膨大なエネルギーが必要です。
しかし、島と言う限られた範囲の中に肉食獣などの捕食者が居ない場合、鳥たちは飛ぶ必要がありません。
飛ぶ必要の無い鳥たちは、繁殖へと力を注ぐ事が出来ます。
エネルギー効率の良い肉食である必要も無く、豊かな環境にある草食へと移行する事もできます。
植生を草食とするには大型化する必要ああります。
飛ばなくて良くなった鳥達は大型化する事を拒む理由がありません。
こうして、鳥は島嶼化により、大型で飛ばない鳥になるのです。

2004年、インドネシアのフローレンス島で、成人なのに身長1mほどの人の化石が発見されました。
「フローレス原人(Homo floresiensis)」は「現世人類(ホモ・サピエンス・サピエンス/H. s. sapiens)の亜種と考えられています。
島嶼化が原因で小型種になった。
勿論、これには反対する「別種である」「病気による集団」などの意見もあります。
フローレス島には、かつて、小型化したゾウや大型化したカメが居ました。
それを考えると「人も島嶼化する」と言えるのではないかと思います。

これら以外にも……。
明治以降、外国から猫が輸入される以前に棲み付いていた「日本猫」達は、
ずんぐりとした体に短い尾、鼻先は尖っていないが長めの鼻に丸い顔でした。
日本独自の形態になった猫たちも「島嶼化」の影響なのかもしれない。
イギリスのマンクス島に生息する「マンクス」も
ずんぐりとした体に短い尾、顔つきも丸めで日本猫に似ています。
こちらは、もっと極端で、後ろ足が長めになり、ウサギのような歩き方をします。
尾の短さも極端で「まったく尾が無い」者まで居る。
これも「島嶼化」の影響なのかもしれない。

島と言う限られた環境の中、
外部から「新しい血」が混入しない事で一定方向へ独自進化していく事なのでしょうね。
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