061 「猫町」萩原朔太郎 |
- 日時: 2011/12/24 14:11
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- 萩原朔太郎という日本の詩人の「猫町」と言う小説がある。
方向感覚に欠陥があり、薬物による錯覚が発現する作者自身の体験した「猫町」への紀行なのか、それとも奇行なのか。
とある山の中で道に迷った作者が訪れた、 街並み、人の動作、情景など一切のものがある一定の意図した者によって形成されたような町。 異様な違和感を感じるその町に作者は戸惑う。 そして、それらの正体が ----------------------------------------------- 見れば町の街路に充満して、猫の大集団がうようよと歩いているのだ。 猫、猫、猫、猫、猫、猫、猫。 どこを見ても猫ばかりだ。 そして家々の窓口からは、髭ひげの生はえた猫の顔が、額縁の中の絵のようにして、大きく浮き出して現れていた。 ----------------------------------------------- と、猫だった。 作者が訪れたのは猫の町だったのか、それとも、ただただ作者が錯乱していただけなのか。
無類の猫好きである私でも「猫街」に迷い込んだら、ちょっと恐いかもしれない。 それでも「野良猫クン」が道案内でもしてくれれば、恐くもないし、楽しみでもある。
子供の頃、近所に「猫の集会場」があった。 多い時には、40〜50匹程の猫が集まっていた。 私は頻繁にそこへ顔を出していたのだが、恐いなどと感じた事はなかった。 何故なら、 集会場を見渡せる階段の踊り場の一番日当たりの良い場所にいる「真っ白な猫」は、 我が家の愛猫だったんだから♪
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