056 猫の足跡模様の須恵器 |
- 日時: 2012/10/28 17:27
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- 兵庫県姫路市四郷町の「見野(みの)古墳群6号墳(6世紀末〜7世紀初頭)」から、「猫ではないかとみられる小動物の足跡」がついた「須恵器(すえき)」が発見されています。
「須恵器」とは、日本の古墳時代から平安時代にかけて作られた陶器です。 同時代の陶器には「土師器(はじき)」と呼ばれる素焼きの陶器もありました。 古墳時代〜平安時代の陶器で高級品が「須恵器」で、日常使用するものが「土師器」と言えるでしょう。 考古学者じゃないし、詳しくは知りませんww
この足跡は、「杯身(つきみ)」と呼ばれるふた付き食器の内側に付いていました。 直径3cm程の爪の無い5個の肉球と掌球がくっきり付いています。 調査にあたった立命館の学生が、洗浄中に発見しました。 土器に動物の足跡が付いている事は極めて稀で、「猫の足跡」が付いたものなど他には無いようです。
何故、これが「猫の足跡」と思われるのかと言うと、「爪の無い足跡」だからです。 猫好きにはお馴染みですが、猫の爪は「格納式」になっています。 イヌ・キツネ・タヌキ・ウサギ・アナグマ・ハクビシンなど日本に住み着く動物達は、ヤマネコ以外全て「足跡に爪跡が残る」のです。 ですから、この「足跡」は「ヤマネコあるいはイエネコ」のものと考えられます。 更に「ヤマネコ」は非常に警戒心が強く、人間の生活圏に入る事は考えにくいので「イエネコ」の可能性が高いと考えられます。
残念なのは、この足跡模様は、偶然に付けられたものであると言うことです。 どうせならば、故意に「須恵器の表側に猫の足跡模様」をつけて欲しかった。 世界初の猫の足跡デザインが日本製だったら嬉しかったな……。
【参考画像】http://ryoquest.sakura.ne.jp/town/laboratory/gallery/0560.html(野良猫総合研究所 Gallery)
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