052 【脱線】クジラ偶蹄目 |
- 日時: 2011/08/31 15:32
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- 「051 猫の足」で「鯨偶蹄目」の話が出たので少々詳しくでも程ほどに……。
「偶蹄目」とは、文字通り「蹄(ひづめ)が偶数有る」生物です。 鯨の足は退化(進化?)してありませんが、鯨は「蹄が偶数有る」生物の仲間です。 鯨が「偶蹄目」の仲間である事は以前から分かっていたのですが、最新の「ゲノム解析」と言う科学の力によって更に詳しい事がわかってきました。
【従来の形態に基づいた系統】
┌─────── その他の哺乳類 │ │ ┌─ ラクダ類 ─┤ ┌─┤ │ │ └─ ウシ │ ┌─┤ │ │ │ ┌─ カバ └─┤ └─┤ │ └─ ブタ │ └───── クジラ・イルカ
【ゲノム解析による新しい鯨偶蹄目の系統】
┌─────────────── ラクダ │ │ ┌───── ブタ ─┤ ┌───────┤ │ │ └───── ペッカリー └─┤ │ ┌─────── マメジカ │ ┌───┤ └─┤ │ ┌─── シカ │ │ │ │ │ ├─── キリン │ └───┤ │ ├─── ヒツジ │ │ │ └─── ウシ │ │ ┌───────── カバ └─┤ │ ┌──── ヒゲクジラ └────┤ └──── ハクジラ
カバとブタは、近縁の動物とされていたのですが、実は結構遠い存在だったりします。 そして、鯨とカバは近縁だったのです。 考えてみれば、カバは多くの時間を水中ですごす動物ですから、それらの一部が海へと棲家を変えて、鯨へと進化したのでしょうね。
科学の進歩は、動物分類の上でも大きな功績を残しています。
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