109 「猫と庄造と二人のをんな」谷崎潤一郎 |
- 日時: 2013/07/20 20:55
- 名前: ****
- 一匹の猫を中心に、
猫を溺愛する愚かな男と 猫に嫉妬し追い出そうとする女と 猫を引き取って男を繋ぎ止めようとする女の物語。
庄造が溺愛している雌猫リリーを庄造の元妻である品子が引き取りたいと申し出る。 庄造の妻福子は夫から自分よりも大切にされているリリーに嫉妬していた。 庄造はリリーを手放す気は無かったのだが、妻の説得に応じる事にする。 リリーは以前にも人手に渡ったが、庄造の元に自ら帰って来ていたので今回もそうなると見越しての話である。 リリーを引き取った品子は、猫が自分になつかず、自分が考えているように行動せず、猫の世話に振り回されるのであった。 庄造はリリーの事ばかり懐かしがり、福子も思い通りにはならなかった。 結局、リリーに振り回されるばかりで誰も上手くいかない。
■谷崎潤一郎(たにざき じゅんいちろう、1886年(明治19年)7月24日-1965年(昭和40年)7月30日) 谷崎潤一郎は猫派。 出身:東京府東京市日本橋区 代表作:『刺青(1910)』『痴人の愛(1925)』『卍(まんじ)(1928)』『春琴抄(1933)』『陰翳禮讚(1933)』『細雪(1948)』『鍵(1956)』『瘋癲老人日記(1962)』
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